登録と分類

はてなid:hatenadiary)さんが、現状のキーワードシステムにおいてもっとも主張したいところは、「登録」と「分類」は、互いに影響を及ぼすところもあるが、根本的には別物ということなのだと思う。

これについては、私も、当初から何となくそう考えていたことで、それゆえに「ツリーとは、データ型に沿ってソート及びレンダリングを行う機能、と思う」と記していた。はてなさんも、「ツリー表示はあくまで補助的な機能」と述べられていたので、合致する考えなのだと納得した。

一方、機能としての狙いどころについては、

  1. 親子で共通の属性を何度も入力しなくてもすむ
  2. キーワードを閲覧した際の、閲覧性の向上
  3. 類似する他のキーワードを探す際の閲覧性の向上

という3点が挙げられた。

1番目は、「登録者への機能的配慮」と言える。私は、この機能について、有用性の薄さを既に指摘済みといったところだ。欠点といえる欠点は、「キーワードリンクが機能しない」ところ。その他については、特に「あってもなくても良い」的な考えである。つまり、あっても困らない機能的配慮。必要を感じなければ、「使わない」という選択肢が認められている。

2番目と3番目は、共に「閲覧性の向上」と触れているように、これは、「分類作業を行おうとする者への配慮」及び、文字通り「閲覧者への配慮」と言える。キーワードをただ登録するにあたっては、実は、極めてどうでも良い機能であるように思う。無関係と言っても良いし、無関係であるがゆえに排他的な害を及ぼすことがないとも言える。

何故そう言い切れるのかと言えば、キーワードは「未分類キーワード」として存在することもまた認められているからである。自分には分類できない、と感じたら、そのまま放置しておくのが一番良い。いずれ、分類作業に自信のある誰かが、必要を感じるかして、もっとも結びつきの深い場所へとキーワードを案内してくれるだろう。「ん? この場所は正しいのか?」と検証を重ねる人間が存在する以上、任せておけば大丈夫である。または、誰もそうしなければ、はてなさんが責任を持って分類作業を行う筈だ、と私は確信している(べきこととしては述べていないことに注意)。

また、ツリーという機能自体は、キーワードリンクという機能が動作することを決して阻害しない。例え、ツリー上のどこにキーワードが存在していようが、日記からのキーワードリンクは発生し得るし、キーワードから日記に対する捕捉リンクも発生し得るのである。

よって、「登録」と「分類」は、根本的には無関係と言える。どちらも、やりたい人間が別個で作業を行えば良い。両方やれれば両方やれば良い。ただ、その際には、どういった決まり事が存在しているかどうか、それをきちんと理解をした上で物事に臨むべきであろう。

キーワードの登録だけなら、そうそう馬鹿を起こす人間はいない。いたとしても、ごく少数。少数ゆえに、目立つことがある。目に余れば、やがて叩かれ出す。あるいは、最初からヘルプを読んでいないような人間には、「ヘルプを読んで下さい」と言い捨ててあげれば良い。これも、誰かがやるだろう――そう信じないことにはやっていけないシステムであるし、トラブルの際にはいちいち面倒くさい。けれどそれはしょうがない。で、私は、それも結構面白いものと思いながら付き合っている。破綻したところで困りはしないのだが、頑張って在り続けて欲しいとは願う。