モーティヴ-原動機- / 一色登希彦

ヤングジャンプ掲載のオムニバスバイク漫画。つっても、今まで存在知らなくて、今週号で初めて見たのだが。ヤンジャン自体、「おくさまは女子高生」がえっちくなってきたのでつい最近から目を通すようになった次第(だんだんイライラしてきたけど)。

で、「モーティヴ」なんだが、今回の題材は「MotoGP」(毎回そうだったらすいません)。多分恐らく絶対、明日からの開幕戦に合わせたチョイスだと思った。内容もそんな感じのもので、テック3の面々がオフシーズンを持て余しつつ、改造エイプを作るなどして技術を無駄に発揮しながら過ごしていたが、やがて春の訪れを告げるが如く送られてきた新型M1を皆で囲みながらいつまでも飽くことなく眺めているのだった、みたいのがファビ少年(フランス人)の社会科学習を通して描かれている。

作中、ライダーの死・事故を弔うシーンがあるのだけど、そこで大きく扱われるライダーは大治郎ではなく若井だった、というのが特に印象深い。93年というのは、オレにとってのWGP元年なのだけど、それ以前に色々な意味で最も強烈で嘘みたいなシーズンだった。ファビ少年の原体験は(年齢的に言って)勿論そこにはありえないけれど、「今年ジャックは出ないじゃん」とスクールメイトに揶揄されながらも、今とこれからのことではちきれそうになる想いがあり、それはオレと何ら変わりないと思った。